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聖書
- 2022.11.01
11月の聖句
学内教職員向けのメッセージです。
11月の聖句
「赦しなさい。そうすればあなた方も赦される。」
ルカによる福音書 6:37
17~8年ほど前に修養会の講師に来ていただいた斎藤顕牧師が先日アメリカで亡くなられました。顕牧師は牧師としてのカウンセリングとホスピスケア―を大切にしていた方で、
生徒たちに「愛すること」についてお話くださったの覚えています。その時に、愛するとは、誰かを無理やりに好きになることとは違って、その人の声、心の声に「聴く」ことなんだというお話をされました。
愛するとは、その人の存在を認め、その人の心の声に聴き、そしてそれを受け止めることなのだというメッセージが心に残っています。それはどうしようもない私たち自身の心をコントロールしなさい、好きになりなさいということではなく、人との関わりの中にあって、「愛する」とはアクション(姿勢)なのだと理解しました。
赦すということも同じなのだと思います。誰かが自分を傷つける時、それを肯定するということではなく、そのような行動に出る人の心の中にある声、または叫びにも心の耳を傾けるということなんだと思います。
憎しみや怒りに支配されて人に接するのではなく、その人の存在に心の目を注ぐとき、おのずと私たち自身の不完全さや弱さ、痛みにも気づき、そして共感のうちに自らの痛みも平安に導かれるということだと思います。
「愛」を教える学園での生活に、そうした思いが育つことを心より願っています。