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聖書
- 2014.01.01
1月の聖句
私はあなたたちを造った。
私が担い、背負い、救い出す。
イザヤ書 46:4
キリスト教的教育とは、教員である私たち全員が担う必要があると思います。そこには、「教育」に関して、「知識の伝達」「学力の向上」だけでは達成することのできない目標があるのではないでしょうか。
心に語りかけ、心の成長を助けるということは、単に私たちの持てるものを伝達したり、もしくは教練するということではなくて、一人一人の生徒が、どのような思い、どのような「物語」を担って生きているのかを、教師が全身全霊のエネルギーを傾けて聞き取って、初めて実現するのだと思います。
「わたしがあなたたちを造り、担い、背負い、救い出す」と神が言われるという預言書の言葉の背景には、国を滅ぼされ、希望を失い、目的を失ったバビロンの捕囚時代の人々に向けて、彼らの生きる状況を知り、彼らの絶望と嘆きのストーリーを知ったうえでの、「それでも神は見捨てない」という預言の言葉です。
学校の教育の中にあっては、それは聖書の記された知識であったり教訓として語られるのではなく、私たち教員が、生徒たちを決して見放さない、背負う、救うというメッセージとならなければならないと思います。生徒一人一人が抱えているストーリーに、私たちが注意深く聴くことによって成り立つのだと思います。それが共愛の教育の土台であり、本質であることを心より願っています。 (宗教主任)