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聖書
- 2014.06.01
6月の聖句
私はあなたを選び、決して見捨てない。
イザヤ書 41:9
私たちの子どもの時もそうでしたが、現在の子どもたちはなおさら、いつも変わりゆく世の中に翻弄されながら生きているのかもしれません。情報の洪水の中で、いったい自分をささえる確かなものがどこにあるのか、見極めづらい世界に暮らしています。
友達関係も、親子関係も、まるでガラス細工のように繊細で、いつ壊れてしまうのかまったく予想がつきません。それが崩壊することの恐れを、潜在意識の中に深い深い不安と恐れとして抱きながら暮らしているのが、私たちが日々接している子どもたちであるような気がします。
良いにつけ、悪いにつけ、大人の時代には、絶対的なものが生活の中にひしめいていました。親の権威、教員の権威、社会生活上の規律などです。
壊れてしまいそうなものは、決して私たちの人生の決断に絶対の力を発揮しません。自分の存在が確固たるものによって支えられているという信頼なしに、人は大人として成長することも困難になるのかもしれません。
聖書が、「私は決してあなたを見捨てない・」と語るとき、それが生徒たち一人一人にとっての心の礎となってくれることを願います。信仰にいたらなくても、自分の存在を徹底的に肯定して止まないものの存在が、生徒たち一人一人の成長を支えるものとなってくれることを願っています。
(宗教主任)