共愛学園高等学校
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4月の聖句

学内教職員向けのメッセージです。

4月の聖句

「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい」
(ヨハネによる福音書15章12節)

共愛学園は教育方針として「キリスト教主義教育」を掲げています。そもそも「キリスト教主義教育」とは何でしょうか。それはやはり、聖書の中でイエスが「私があなたがたを愛したように互いに愛し合いなさい」と言われたことに尽きると思います。ですが、「互いに愛し合いなさい」という言葉だけ見ると「互いを大切にしましょう」といった表現で一般的にも謳われている内容に聞こえてきます。キリスト教独自の特徴は、前半の「私があなたがたを愛したように」という部分にあります。「イエスが愛したように愛すること」が、キリスト教主義教育で独自に求められていることなのだと思います。では、イエスはどのように人を愛されたのでしょうか。
私が育った公立中学校の教育方針は「正しく・強く・朗らかに」でした。そんな立派な姿になれたら良かったのですが、現実としては「正しくなく・弱く・心が曇っている」自分とのギャップに悩んでいたことを覚えています。イエスは、そんな理想的に生きられない人間の弱さ(現実)を理解しながら、自分が絶対に正しいと思い込んでいる人には「本当にそうだろうか?」という視点で、自分はダメな人間だと思い込んでいる人にも「本当にそうだろうか?」という視点で、自問自答出来るように問いかけた方でした。そのような関わり方を繰り返し、イエスは弟子達を「失敗しない人」ではなく、「失敗に強い人」になれるよう導き(教育し)ました。だからこそ弟子達は、イエスを見捨てて裏切るという大失敗をした後も、その経験を踏まえて新たにチャレンジする生き方を取り戻すことが出来たのだと思います。ここに、イエスの深い人間理解に基づいた愛し方の奥義が秘められているように感じます。またこの紙面をお借りして、「私があなたがたを愛したように」というキリスト教主義教育の根幹となるイエスの関わり方をご紹介できればと思っております。
(宗教部主任)

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