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聖書
- 2012.07.01
7月の聖句
ひとりよりもふたりが良い。
共に労苦すれば、その報いは良い。
コヘレトの言葉 4:9
共に愛するという私たちの学園の名前が、礼拝や聖書の時間に何度となく語られます。生徒たちは、初めて学園の門をくぐってから、この言葉、学園の名に様々な思いをいだきながら生活していることと思います。
愛するということに強調点がおかれがちですが、実は「共に」という言葉も、学園の教育の土台として、非常に重要な意味を持っているように感じます。
世界が分断され、人と人とが分断され続ける現代の社会において、人と人とは「共に生きる」存在であるということを、心の奥底に刻み込んで成長していくことは、これまで以上に大切なことなのではないでしょうか。日本的な感覚の中では、人はつながりの中にあって生きるということは、自明のこととして考えられがちです。私たちの教育もそうした価値観に立つことが多いと言えます。
しかし、個と個はそれぞれユニークなギフトを創造主から与えられているということ、「みんなちがって、みんないい」ということが、うっかりすると、全体の和という発想の中にかき消されがちなことも事実です。
礼拝や、生徒指導を行う中で、共愛学園にあっては、共にある一人一人の個性が尊重され、大切に見守られる中で、同時に、互いの存在がそれぞれのかかわりと成長とに、欠かすことのできないかけがえのないものであることを、教員、生徒が共に学んでいく作業であることを願っています。(宗教主任)