共愛学園高等学校
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10月の聖句

この最も小さい一人にしたのは、
私にしてくれたことなのである。

マタイによる福音書 25:40

先日の沖縄からの青年知念優幸さんの言葉が、大変印象的でした。沖縄からのメッセージは、平和の問題、沖縄の痛みを他人事として聞かないでほしいということだったと感じました。自分の身に何か起こってから理解するのではなく、この世界に暮す多くの人々の痛みを、共感することのできる心を持ってほしいということだと思います。
キリスト教主義教育と同時に、私たちの学園では国際理解教育ということに力を入れています。グローバル化するこの社会で、本当に必要なのは、自らのアジェンダを自己主張する言葉の能力のことではなく、国境や文化、宗教を越えて、私たちが出会う人々の生きる様々な課題を、共感をもって理解し、そうした人々と共に生きることのできる感性のことだろうと思います。
そして、それはまさに聖書の価値観であると思います。最も小さくされた人々に寄り添うことのできる心を育てること、人々の痛みを他人事としてではなく、自らの痛みとして感じることのできる感受性を、教育の目的の一番大切なものとして見据えた教育が、キリスト教教育の土台だと感じます。そうした意味でのキリスト教主義教育を、先生方一人一人が共通の意識をもって実現していってくださることを、心より願っています。(宗教主任)

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