共愛学園高等学校
空撮写真
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収穫感謝際礼拝

世界のいたるところで収穫感謝のお祭りは行われています。
キリスト教だけでなく、ユダヤ教でもヒンズー教でも、仏教でも収穫を感謝するお祭りはあります。大地の恵によって生かされていることを、人々は感謝をもって祝ってきたのでしょう。

感謝際の起源

キリスト教の教会の収穫感謝祭は、特に北米において盛んに行われます。
1620年9月、メイフラワー号に乗ってヨーロッパから信仰の自由を求めて渡ってきた清教徒(ピルグリム・ファーザーズ)たちは、到着した土地での新しい生活を始めました。すぐにやってきた冬は非常に厳しく、男性78人、女性24人の人々の半数が、餓えや寒さで亡くなりました。やがて、春が来るとともに、人々はそこにもともと住んでいた原住の人々に助けられて、土地を耕し、作物を育て、秋になって最初の収穫を得ることができたのです。そのことを感謝して最初の収穫感謝祭が始まったとされています。

後にヨーロッパから渡ってきた清教徒を含む移住の民は、最初に彼らを暖かく迎え、冬を乗り越えるのを助けた現住の人々の土地を奪い、彼らを居留地に閉じ込めるという歴史をたどりました。感謝することも、自分たちの生活が豊かになっていったことを感謝するのみでした。
しかし、近年になって、こうした感謝祭の出来事も見直され、自らの力で得た豊かさ以前に、そこに彼らを助けた人々の存在、また神さまの存在を謙虚に振りかえる、そのような時として感謝祭を迎えようとしている人々もいます。

歴史の中で、自分たちだけを中心とする恵みや恩恵を考えたりするのではなく、聖書の最初に語られているように、神さまがすべて生きるものを創造され、そしてその一つ一つを喜ばれたことを真に受け止めていくことは、今の世界、また私たちの生活にとって、本当に大切なことだと思わされます。共に生きるすべての隣り人と共に感謝できる恵みを覚える日としての感謝祭の意味があり、今必要としている人々の力になることで、感謝を実践しようとする努力が必要であることが、キリスト教の教会の中でも叫ばれるようになってきています。